[0078]なぜ十分な数のデータが必要なのか。少ないデータでは、誤った結論が出る。

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    少ないデータでは、誤った結論がでます。

    013溶接部で1点だけ応力を測定した場合。

     以下は3箇所の溶接の応力を測定したグラフです。止端線から5mmの場所で溶接線と直交方向の応力を測定しました。3つの応力は異なるようにみえます。

    図 1   止端から5mmだけを測定した場合の結果

    でも1−10mmの分布を測定してみるとこの3つは同じ分布であることがわかります。止端の位置の決め方の誤差により違うようにみえたのです。

    図 2   応力分布を測定した場合の結果


    止端の決め方や溶接の形状等により残留応力分布は同じでも±1mm程度溶接の残留応力分布カーブがずれる場合はよくありますが。 図の3本の曲線は、同様の溶接で発生したものであることを近傍を数点測定していれば認識できますが、5mmだけ等1点だけだと認識できません。応力分布自体が71から201MPaに違っているように見えます。このように近傍の分布を測定することは、溶接部だけでなく、穿孔による応力変化等に対しても同様に大切です。

    014 溶接と反対端でも応力上昇が認められた例

    下図のような溶接部近傍の応力を測定しました。溶接による応力上昇がかなりあるように見えますが、溶接と反対端を測定してみると同様に応力が上昇しており溶接による上昇はわずかだということが判明しました。


    015 パイプのキレツ調査

    パイプの亀裂原因調査で、ある基準点から0、45、90度の応力を測定する依頼を受けました。他の角度も測定したところ、200度付近が最大応力でした。電解研磨中にその場所から割れました。割れるメカニズムが不明の場合は、全面測定する必要があります。





    012:フライス加工面の残留応力分布測定

    鋼種 
    NAK55 0.2%耐力981MPa
    表面はフライス加工がしてあり高い引張応力となっています。
    1,2,3の場所のX、Y方向の応力を測定してみましょう。
    X線の入射角がXのプラス方向に傾けた応力を
    1+X,2+X,3+X
    X線の入射角がXのマイナス方向に傾けた応力を
    1-X,2-X,3-X
    と記述してあり1+Xと1-Xの差が有意である場合は3軸の応力が発生しています。

    下のグラフに測定結果を示します。
    1,2の点はおおむね同様の傾向を示しています。フライス盤の加工の方向によりX,Yに差が発生しています。N+XとN-Xの差は小さくは3軸の応力は無視できるほど小さいと推定されます。
     しかし、3は異常な値を示しています。この例では各点に関してX,YとX線の入射角度の正負を変えて十分な数の測定をしているので3が異常値だと判定できますが、これが測定の数が少ない場合は、判定できずに違った結論を導いてしまいます。
     たまたま異常な値を測定することは、残留応力の測定ではよくあります。しかし、1点あたりの測定費が高価であると十分な測定ができません。測定費を下げて十分な数の測定をしてもらうのが当社の狙いです。



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