【0052 測定例】溶接部の応力分布測定

X線残留応力測定センター info@x-rsmc.com は、鋼とアルミを対象に安価かつ短納期の応力測定サービスをご提供しています。

その中でも溶接部の残留応力測定は、当社でも最もご依頼の多い測定の一つです。急激に応力が変化するために細かく測定する必要があります。

  • 溶接による応力の変化の大きな範囲は、板厚や溶接方法にもよりますが、止端線から10mm程度です。

  • 止端線近傍は、母材の降伏応力の70-80%の引張残留応力が発生します。また、

  • オキサイドメタラジー技術を使った結晶粒細粒化鋼の残留応力は、比較的滑らかに減衰しますが、SM材等の古い規格の鉄は粗大結晶粒が発生して応力値がばらつくことがあります。このような際には十分な点数の測定を行う必要があります。

複数の部材を接合する場合,継ぎ目すなわち継手ができます。鋼の場合の継手の形状と応力測定の可否は以下の通りです。

拘束をきつくして、板の応力を抜いて、溶接の前後で応力を測定すれば、もっと広い範囲の変化を捉えるられる場合もありますが、また溶接金属部分は平坦ではないので正しく測定ができません。したがって、止端線上は測定値がばらつきます。

応力分布測定の典型的な例は、止端線から熱影響部の方向で1,2,3,4,5,7,10,15mmです。15mmは溶接の応力ではなく母材の残留応力を測定する意味で測定を行います。2,3,4.mmで最大の応力を測定する場合が多いので、この範囲は細かく測定します。1mm間隔で大きく応力値が変化する場合は、0.5mm以下で刻んで測定値の妥当性を確かめます。

当社の機材は、コリメーターφ1mmで照射範囲は、φ2mmのですが、0.1mm刻みで測定してもきちんと変化は測定できます。詳しくは、飲料缶の溶接部残留応力分布測定をご覧ください。細かく刻みたいのでコリメーターを小さくしたいとのご要望がありますが、見ている結晶の数が少なくなりますので測定値が安定しなくなります。そもそも部品が小さい場合、測定面内に特異点がありその影響を除きたい場合、測定面の曲率が小さい場合等は別ですが、比較的大きな継手等は、照射範囲φ2-3mmが適当と思われます。

まずは、メールにてご相談ください。

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assumptions [溶接継手][普通鋼][アルミ]