[0058]創業の目的

なぜ X線残留応力測定センターを創業したのか。

X線応力測定の普及を加速させる

X線応力測定の有用性は認識されていたが、大きく普及しませんでした。理由は、

①高価な装置と高価な測定サービスにより十分な数の測定ができない。

②材料、処理、測定に関する知見不足で結果が解釈できない。

対策① 新しい方式の高速測定器を装備して安価な応力測定サービスをご提供します。

対策② 応力と問題解決に関わる情報をウェブサイトに集めました。日本を代表する企業の研究所、大学等から数多くのアクセスをいただいています。

創業の経緯

鉄の破壊で大きな課題は、水素脆化と疲労破壊の問題と言われています。疲労破壊は産業界での設備や首都高速をはじめてとする社会的なインフラでも大きな問題となっています。その中で残留応力は、疲労破壊を起こす重要な要因と一つです。 しかし、測定して必要な対策を行うことにより寿命を延ばすことができます。ですから、50年以上前から測定が行われておりました。しかし、機器が非常に高価で測定サービスも高価であったため、その必要性は認識されていたにもかかわらず適用される範囲は限られていました。さらに、現場での測定ニーズも高く、30年前には、今回導入予定の機器の数倍の重量と体積の試作測定器を鉄鋼製造現場に持ち込み、大変な苦労をしながら残留応力を測定していました。しかし、当時は特にX線センサーの技術が未熟で装置として商品化されることはありませんでした。20数年後にあるメーカーが自社技術で高感度なセンサーが小さく作れることに気づき30年以上前からの技術者の想いが形になりました。これが今回の導入予定の装置です。設備費用は1/3で測定時間は、1/15となり大幅なコストダウンが可能になりました。測定サービスも大幅なコストダウンが可能にもかかわらず、発売から2年経っても応力測定業界で変化は起きませんでした。

そこで機器の技術革新がそのまま価格に反映されるシンプルなビジネスモデルを開発して、それを実行します。 当社の残留応力測定が直接社会的な問題を解決するわけではありませんが、低価格サービスにより予算の制約なく十分な情報を技術者に提供することにより、残留応力に関わる問題の解決に貢献していきたいと思っています。

予算の制約なく応力測定をしてもらいたいと考えています。

私自身 応力測定に携わってきましたが、応力測定を外部に委託される技術者の方が、現状のサービスに満足されていないことは、わかっておりました。なぜなら応力は、3次元分布があり、さらに様々な条件で作られたサンプルが数多くあるのにもかかわらず、1点当の測定が1万円を超えるのは高すぎます。ここも測っておきたい、ここのデータも欲しいと測定点を増やしていくと、あっという間に、測定費用が数百万円にもなってしまいます。

もっと安価な残留応力測定サービスを実現できないかと日夜考えていました。そして測定に関するあらゆることをシンプルにして最適化した当社の応力測定サービスを考え出し、それを世に問うことにしました。様々な工夫を凝らしてありますが、一言で説明すると、「応力測定業界のLCC(格安航空会社)になる」です。

①最新鋭の応力測定機器を導入して測定コストを減らし

②測定の対象を需要が多い鋼に限定する。のちにお客様の要望でアルミを追加

③測定以外のサービス等を減らす。

これらの方策により大幅なコストダウンが可能になります。当初は、1測定あたり5000円の価格を予定しています。自動多点測定の場合は、さらに安くします。LCCが海外旅行を身近なものにしたように当社は応力測定を身近なものにします。

当社のサービスが多くのご支持を受けた場合は、利益をさらなる測定の効率化に再投資して、さらに価格の低減を目指していく計画でありますので、弊社の方針に賛同される方は、ぜひご依頼をお願いします。測定は結果が数字ででます。結果で依頼先を選んでください。会社の規模もブランドも結果には関係ありません。

当社で十分な対応ができないと判断した場合は、他社をご紹介することもあります。当社なりにお客様に一番いい方法をご提案しますので、遠慮なくお問い合わせください。また、挑戦することを許していただけるのであれば(つまり失敗してもペナルティがなければ)、お客様のご要望は可能な限り試したいと思いますので遠慮なくご相談ください。

代表 三島由久