[0046]X線の残留応力測定でわかること
ピーニング効果の評価
ピーニング前後で応力を測定してピーニングの効果を評価します。
ピーニング一定期間毎に測定して圧縮残留応力を確認します。
通常ピーニングでは最大で降伏応力に近い圧縮応力が導入されます。これまでは現場で実際に測定することは困難であったので作業の標準化で対応していましたが、当社では現場での測定が可能です
疲労特性の評価
残留応力と疲労寿命の関係を参照してください。
熱処理の範囲と効果の評価
ひずみとり焼鈍(SR)、焼き入れ等で性能がでているかを評価します。
熱処理による応力の変化とその範囲を測定できます。応力除去焼鈍では、応力と半価幅の変化により効果が確認されます。
変形の防止
回転軸等変形してはならないものは、製造時加工前に残留応力値が基準以下であることを確認します。
棒材等で応力の不均一があると時効により変形することがあります。
溶接部条件の調査
溶接方法や条件による残留応力違いを測定します。
溶接健全性の評価
事故解析等で溶接部の応力を評価することにより、溶接不良部分を特定することができる場合があります。
溶接の不良箇所では十分な引張応力が発生していない場合があります。
SCC(応力腐食割れ)可能性評価
SCCは、ある範囲の引張応力で発生しますので、SCCが発生しやすい環境でないことを確認します。
加工方法条件の評価
センサー等変形を嫌うものは応力が小さくなるように、疲労が問題になる場合が圧縮応力をなるように加工条件を選択します。
CAEの初期データ
シミュレーション等の初期データとして測定された応力データを入力します。
使用中の機器の安全性評価
使用中の設備機器に異常な応力が作用していないか評価する。
製造ラインでの応力の変化調査
鋼製造ラインでラインを停止して各工程での応力を調査する。
事故原因調査
事故品の応力を正常品と比較することにより事故原因を推定します。
結晶粒の情報 デバイ環から情報が得られます。
強加工による集合組織
粗大結晶粒 200μm
表面合金層